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就職
2022/12/15

中途採用面接での自己紹介 ・・・どんなふうに何を述べる?・・・

目次


  1. 中途採用面接での自己紹介とは?
  2. 全体のポイント
  3. 「あなたと一緒に働きたい」と思ってもらう、そのために
  4. とても重要!!! 自己紹介が求められるまでの流れ
  5. 自己紹介の基本形
  6. 話す時間はどのくらい?
  7. 発生しやすい疑問点:その1
  8. 発生しやすい疑問点:その2
  9. 発生しやすい疑問点:その3
  10. 大切なのに忘れがちな【5】結び
  11. まとめ:基本形に当てはめてみる

 

 

私たち東京パソコンアカデミーでは職業訓練を行っています。

そこでパソコンスキルの他、就職活動に向ける時間を担当する中で私がテーマにしているのが

笑顔の就職活動」です。

今回は訓練授業カリキュラム:面接対策「よくある質問」の中で

職業訓練生が「何を話したら良いでしょう?」と迷いやすい

「中途採用面接での自己紹介」について触れてみます。

 

 

1.中途採用面接での自己紹介とは?

面接の冒頭で自己紹介を求めるケースでは、応募者がどういう人なのか、

例えば求める人物像にマッチするのか、コミュニケーション能力はどうなのかなどを

判断する方法として、用いられることがあります。

これに対して「これから面接を受けるのはこんな人物です、宜しくお願いします。」と

自分で自分を紹介することが、面接での自己紹介です。

面接官とコミュニケーションをとろうとする姿勢を大切に

「まずは面接の時間をいただけた感謝の言葉を伝えよう」という気持ちで臨めると良いと思います。

 

2.全体のポイント

・明るい表情や姿勢、話し方を意識する

・応募する企業と自分の接点・関連する内容(ぴったりマッチします!という部分など)を入れる

・「一緒に働きたい」と思ってもらう

 

3.「あなたと一緒に働きたい」と思ってもらう、そのために

ポイント1要点を簡潔に伝える

「初めまして」という場でもある自己紹介は、自己アピールとは違います。

謙虚な姿勢を心がけ、最低限の内容を伝えましょう。

自己紹介の内容から掘り下げた質問をする面接スタイルもありまので、要点を簡潔に伝えることを意識します。

ポイント2.適切な長さは1分程度

挨拶も含めた適切な長さは1分程度。

面接官が長いと感じてしまうより、もっと話を聞いてみたいと思わせるくらいが適切です。

なかには、「3分程度で」と時間を指定される場合もあります。

約1分の内容を掘り下げた3分程度の内容も準備しておくと安心です。

ポイント3.自己紹介で伝えておくべき内容

要点を簡潔にまとめた上で最も大切なのは、その企業が求める人材と自分が

マッチしていることを示す内容です。

強みやスキルをさりげなく交えながら、応募先が求める人材と自分を絡めて入社の意欲を伝えます。

 

4.とても重要!!! 自己紹介が求められるまでの流れ

まず、面接開始までの流れを考えてみましょう。

入室して席の脇まで進んだら、そこでお礼を含めた挨拶をします。

これを、私はいつも「本気の挨拶」と表現しています。

「本日は貴重な面接のお時間をいただき、ありがとうございます。〇〇〇(フルネーム)です。

宜しくお願いします。」このような内容で発声した後、しっかりとお辞儀をします。

 

それ以前に審査は受け付けから始まっていますので、その時点から

明るく堂々と爽やかな振る舞いは必要です。

 

面接が始まったら、その場を仕切るのは面接官側。

けれど、受け付けから「本気の挨拶」までの自身の在り方で

これから繰り広げられる面接の方向性を自分で決めることも可能な時間です。

 

想像してみてください。もし自分が面接官だとしたら、

面接を始める前の第一印象からどのような気持ちが生じるでしょう。

 

おどおどと自信が無さそうな応募者と、明るく堂々と爽やかな印象の応募者。

 

「あー、期待は薄いな・・・」という気持ちで始める面接は、どんなでしょう。

一方、「いい人が来てくれた!良かった!」と上がった気持ちで始める面接ではいかがですか?

受け付けから「本気の挨拶」までの時間をどうするか。とても大事だと言えそうです。

 

本気の挨拶の後、面接官から「どうぞ」と勧められてから席に座ります。

自己紹介を求められない面接も勿論あります。

けれど、もし自己紹介を求められるとしたら、それは面接の冒頭。

座った後「では、まず自己紹介をお願いします」という流れです。

 

5.自己紹介の基本形

自己紹介の内容は以下の順で、ポイントを押さえて話すと分かりやすく伝わります。

【1】挨拶(お礼を含める)& 氏名

【2】略歴

【3】強みやこだわり & その成果

【4】入社への意欲

【5】結び

 

6.話す時間はどのくらい?

時間指定があれば、そこに合わせますが

そうでなければ基本形の【1】から【5】を1分程度でまとめます。しゃべり過ぎないことも大切なのです。

中途採用の面接は多くの場合、これまでの業務内容や経験・スキル、転職の理由などを中心として進められます。

自己紹介は「これから面接を受けるのはこんな人物です」と伝えることで

採用担当者との信頼関係を築き、面接をスムーズに進めるためである・・・とされます。

ですから、自分がアピールしたい事などは自己紹介では強く話しません。

この後に繰り広げられる面接の時間に対して「話の種蒔き」ができると、とても良い自己紹介になります。

種蒔きで面接官が興味を持ったところは、掘り下げた質問を投げかけてくるかもしれません。

その時は、熱を込めて質問への答えをお伝えできると良いと思います。

 

7.発生しやすい疑問点:その1

基本形から発生しやすい疑問、それは【1】挨拶(お礼を含める)& 氏名についてです。

面接の練習で訓練生から上がる声は・・・

「なんだか変な感じになります」

「本気の挨拶でお礼を含めた挨拶と自分の名前を言ったばかりなのに・・・」

「もう一回、言うんですか?」こんな感想や質問です。

 

これに対する私の答えは、「言った方が良い」です。

大きな理由は二つ。

・何も考えず、迷わず発声できる内容であること。

・その僅かな間に「何をどこから話すんだっけ・・・」と、気持ちを落ち着かせながら

脳みそフル回転の時間を作れる。これらは、緊張している自分の味方をしてくれるものになります。

 

ただし、自然な聞こえ方にする工夫は欲しいところ。

授業では、こんな言葉はいかがでしょうか?とお伝えします。例えば、

面接官:では、まず自己紹介をお願いします

応募者:はい、それでは自己紹介をさせていただきます。あらためまして・・・

 

この「あらためまして」と仕切り直す一言があると、

この後に「本気の挨拶」のセリフが繰り返されても大丈夫な雰囲気になります。

 

さらに工夫を重ねて「本気の挨拶」で使った言葉をアレンジしてみると

あらためまして、〇〇〇(フルネーム)です。

本日は、このようなお時間をいただき、ありがとうございます。私は・・・・」と

【2】略歴 以降の内容に進むのです。

 

名前の後に“感謝の気持ち”をひと言添える。このワンクッションで心を落ち着かせることにもなって、一石二鳥!

そして、時間をいただいていることへの感謝を伝えることは

「気遣いができる人」という印象に繋がるかも知れません。

 

8.発生しやすい疑問点:その2

さて、ここで次の質問が発生します。

「略歴といっても、転職回数が多くて全体を1分程度に収めるのは無理です」といったお声。

 

これに対する答えは「全ての経歴を自己紹介に入れなくて良い」という事です。

まず、面接官は「前職について」の部分は知りたいのではないかと思います。

【2】略歴 【3】強みやこだわり & その成果 の流れでは

「どのような仕事を、どのように頑張って、どのような成果を上げたのか。」

ここに、もう一つ上手に挟めると良いのは「退職・転職理由」です。

会社都合の場合は別ですが、「今回このような考えで転職を決意しました。」と

前向きな伝え方であることがポイントです。

 

会社都合の場合は簡潔に、

例えば「倒産のため」とか「業務縮小のため店舗閉店となり」などという言葉になります。

 

いずれにしても、退職理由と今回の志望動機に矛盾無く伝われば

【4】入社への意欲  への流れに説得力が加わります。

ここでは、「【3】強みやこだわり & その成果 を 御社でこのように生かすことができると考えています。」とか

「この経験をぜひ御社でも活かしていきたいと考えております。」などを話せるように準備できると

とても良いと思います。

 

9.発生しやすい疑問点:その3

ここで再び質問が生まれる方もいらっしゃいます。

キャリアチェンジだったり、前職よりずっと昔の経験をもう一度希望したりという方は、

上に記した流れでは話しが繋がらなくなって発生する質問です。

また前職からブランクが大きい方も、どうしたら良いか・・・と悩む所です。

 

考え方のポイントは、「今回こちらを希望するのは〇〇だから」という点が面接官の頭の中で

「なるほど」と繋がる【2】略歴 【3】強みやこだわり & その成果 になることだと考えます。

 

人によっては「かつて(経歴の)〇〇で経験した△△の仕事は、このような理由で一度離れましたが、

今回の転職活動を機に・・・」と再び志望するに至った理由を含めて【4】入社への意欲 につなげる等

説得力を持った内容にアレンジしたいところです。

求人情報や企業のホームページ等から、社風や求める人物像と自身の仕事へのこだわりや

得意分野との共通点を見つけ出して内容に入れていくと、軸がブレない自己紹介になりやすいです。

 

10.大切なのに忘れがちな【5】結び

【1】挨拶(お礼を含める)& 氏名 が大事なのと同じくらい大事な【5】結び

たった一言、「どうぞ宜しくお願いします。」と結べばOK!

ですが、意外と忘れる方もいらっしゃるのです。

【2】略歴 ~ 【3】強みやこだわり & その成果 そして【4】入社への意欲を伝え終わった

安心感からでしょうか。でも【4】を伝え終わってそのままでは、締まりが無いのです。

 

このケースを面接官の立場から見てみると

「・・・あ・・自己紹介、終わった?終わったのね・・・では質問に入りますか・・・」といった感じ。

残念な雰囲気になるのでは?と想像します。

しっかりと、今から面接をお願いします!という気持ちを込めて結びましょう。

 

11.まとめ:基本形に当てはめてみる

一人一人の経験や経歴は違います。

そのため自己紹介の内容は、それぞれご自身で伝える内容を練り上げる必要があります。

ですが参考までに、先ほどの基本形に話の流れを付け加えて文章にしてみました。

 

面接での自己紹介をどうしたら良いか思い浮かばないという方は、まず〇〇の部分に

ご自身のものを入れてみることから始めてみませんか?

それを土台にして内容を磨いていくという手順は、とても有効な方法です。

 

面接官:では、まず自己紹介をお願いします

応募者:はい、それでは自己紹介をさせていただきます。

(ここで、ひと呼吸。落ち着いて、笑顔は大丈夫ですか?)

 

【1】挨拶(お礼を含める) & 氏名

あらためまして、〇〇〇(フルネーム)です。

本日は、このようなお時間をいただき、ありがとうございます。

【2】略歴

株式会社XXXXにて、〇〇職を〇年経験してまいりました。

【3】強みやこだわり & その成果

直近の〇年間は〇〇〇〇に力を注ぎ、〇〇〇を〇〇〇して〇〇の成果へとつなげました。

(また昨年度は〇〇を達成し、〇〇の評価を得ることができました等、エピソードもGood)

【4】入社への意欲

この経験をぜひ御社でも生かしていきたいと考えております。

【5】結び

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

今回は「中途採用面接での自己紹介」について記しました。

職業訓練の「面接対策」の時間、よくある質問や訊かれたら困る質問について

本当の自分の答えを掘り出して磨く作業で発生しやすい「どうしよう・・・」の一つ

面接冒頭によくある「自己紹介をお願いします」

これに対する答え方について、授業でお話しする内容からピックアップしてみました。

皆さまにとって、「笑顔の就職活動」に近付けるヒントになると嬉しいです。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。

 

 

この記事の著者:加島 保世

 

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