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●はじめに ~ AI PC時代の到来~
2025年は「AI PC元年」と呼ばれ、パソコンの世界に大きな変革が訪れました。
AI PCとは、専用のAI処理チップ((1)NPU:Neural Processing Unit)を搭載し、インターネットに頼らずローカル環境でAI機能を利用できる新世代のパソコンです。文章の要約、画像生成、データ分析といった高度な処理を、インターネット接続がなくても高速かつ安全に行えるようになりました。
2026年、AI PCは企業や教育機関での導入が一気に進み、標準的なPCとして定着していくと予想されます。Windows 11のAI統合が強化され、CopilotがOSレベルで深く組み込まれたことで、PCは作業をするものから「知的なパートナー」へと進化しました。
今回のコラムでは、AI PCの特徴や進化、そして、ビジネスでは欠かせないOfficeアプリケーションExcelに関連する最新機能についても詳しくお伝えします。
(1)NPU:Neural Processing Unit
AIの計算を高速・省電力でこなすための「専用の計算チップ」のこと

AI PCの最大の特徴は、インターネットに接続しなくてもAI機能を利用できる点にあります。
文章の要約やデータ分析、画像生成などを瞬時に行えるため、セキュリティ面でも安心して業務に活用できます。2026年に発売される製品はNPUの性能がさらに向上し、より複雑なAI処理をローカルで実行できるようになります。
AI PCは、ビジネス、教育、家庭のあらゆる場面でAIを身近に感じられる存在へと進化しています。
AI PCはオフラインでもAI機能を利用できますが、(2)AIモデルやAI機能そのものは定期的にアップデートされます。2026年現在、更新は主にWindows UpdateやPCメーカー独自の最適化アップデートを通じて配信され、必要に応じてCopilotのローカルモデルも更新されます。
インターネットに接続したタイミングで自動的に最新のAIモデルへと更新されるため、ユーザーは特別な操作をすることなく、常に最新のAI機能を安全に使い続けることができます。アップデート後は、再びオフライン環境でも高度なAI処理を実行できるため、AI PCは「常に進化し続けるデバイス」として長く活用できます。
(2)AIモデルとAI機能
AIモデルとは、AIの頭脳(知識・思考)のことで、AI機能は、その頭脳を使ってできる具体的な作業のこと。
例えば、AIモデルが文章を理解したり、図を認識したりすることだとすれば、AI機能はそれらを利用して、文章を校正したり、

AI PCの大きな魅力のひとつが、インターネットに接続していなくてもAI機能を利用できる点です。これは、AIモデルがPC内部に搭載されている「オンデバイスAI」によるものです。
オフラインでAIを使う最大のメリットは、データが外部に送信されないためセキュリティが非常に高いことです。また、クラウド通信が不要なため応答速度が速く、ネット環境に左右されずに作業を進められます。さらに、通常クラウドAIを使うと発生するAPI利用料やサブスクリプション費用がかからず、コスト面でのメリットもあります。
実際の活用シーンとしては、出張先や移動中でネットが不安定なとき、機密情報を扱う会議や研究現場、災害時など通信が途絶えた状況、学校や試験会場などネット接続が制限される環境、さらには海外でローミング費用を抑えたいときなど、幅広い場面で役立ちます。
AI PCの進化に合わせて、Excelも大きく変わり続けています。
2026年現在、特に注目すべきは「Copilot in Excel」の高度化です。
自然言語での指示精度が向上し、データの異常値検出や予測分析の精度が大幅に高まりました。会計業務向けのAI分析テンプレートも追加され、専門知識がなくても高度な分析が可能になっています。
例えば、「このデータから来期の売上を予測して」と入力するだけで、AIが複数の予測モデルを比較し、最適な結果を提示してくれます。さらに、ローカルAIによる高速処理が可能になったことで、大量データの分析もスムーズに行えるようになりました。

AI PCとExcelを業務で活用すると、これまで時間のかかっていた作業が劇的に効率化されます。
例えば、月次決算では、データを入力するだけでAIが自動的に異常値を検出し、改善点を提案してくれます。営業データの分析では、どの地域で売上が伸びているかを瞬時に把握でき、戦略的な意思決定に役立ちます。
また、会議資料の作成では、AIが膨大な情報を要約し、必要なポイントだけを抽出してくれるため、資料作成の負担が大幅に軽減されます。顧客データの傾向分析もAIが自動で行うため、マーケティング施策の立案がスムーズになります。

AI PCは学生や受験生にとっても強力な学習サポートツールです。
苦手科目の分析や問題解説をAIに任せることで、効率的に弱点を克服できます。数学の難問をステップごとに解説してもらったり、英語の長文を要約して要点を整理したりと、まるで「自分専用の先生」がそばにいるような学習環境を作ることができます。
また、模擬試験の得点データをExcelに入力すれば、AIが自動で弱点科目をグラフ化し、次に重点的に学習すべき分野を提案してくれます。暗記科目では、AIが英単語や歴史年号をクイズ形式で出題してくれるため、楽しく繰り返し練習できます。
さらに、オフラインでも利用できるため、図書館や移動中などネット環境がない場所でも学習を継続できるのも大きな利点です。限られた時間を最大限に活用し、効率的に学習を進めることができます。
AI PCは、今後の業務や学習のスタンダードになる可能性を秘めています。これからは、パソコンスキルは「操作方法を知っている」だけでは不十分です。AIを味方につけ、効率的に学び、実務やスキルアップに活かすことが求められます。
AI PCは扱いが難しそうに感じるかもしれませんが、実は日常の作業をぐっと楽にしてくれる頼もしい存在です。ぜひAI PCに触れて、「こんなに便利なんだ」という驚きを体験してみてください。
この記事の著者:豊島 宏美
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